市場の匂い

 震災当時住んでいたマンションは全壊。再建まで暮らした仮住まいは狭かったので、本・衣類・大きな家具などを山口に送って預かってもらっていた。今回大々的に整理をしている時に、その時送った衣装ケースの下に敷いていたちらしが目についた。震災で大きな被害を受け、その後再建されることのなかった(阪急の高架下などで今も営業しておられるお店は何軒かある。)阪急市場のちらしだった。日づけと曜日から計算すると1993年9月のもの。
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 今津駅の近くにあった市場で、家の近くにはそろそろ台頭し始めていたスーパーマーケットもあったのだけれど、生活に必要なものはほとんどこの市場で用が足りていた。私にとっては思い入れのある場所なのだ。発売日に「りぼん」や「なかよし」を急いで借りに行った貸し本屋さん、家庭科で要る物をいろいろ買った手芸屋さん、学校で飼育しているうさぎのえさをもらいに行った八百屋さん、揚げたてのコロッケを並んで買った肉屋さん、いるだけ切って売ってくれた漬物屋さん、西宮をルーツとするかねてつのかまぼこ屋さん、「巨人の星」の野球盤を初めほとんどのおもちゃはここでかったおもちゃ屋さん、仕事に就いてからは特にお世話になった文房具屋さん、煮豆のおいしかった惣菜屋さん・・・思い出は尽きることがない。小学校の同級生の家も何軒もあった。
 京都の錦市場や杭瀬市場へ行くと、この今はない市場が思い出されてならない。でも当たり前だけれどどこか違う。もう二度と阪急市場には行けない。このちらしを私は引き出しの奥深くいつまでもしまっておくだろう。

by hideko0611 | 2007-01-18 21:19 | 今昔物語 | Comments(0)
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山口でのびのび自由に生きる柴犬「海」&「快」と、のびのび気楽に暮らす私の日記


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